日本人なら誰でも英語で本が読めるようになる方法、3つの基礎を復習するだけ
こんにちは。 のまどちゃんです。
日本人はめちゃもったいないことをしてる。なぜなら英語で本を読むための知識を、小・中・高でしっかり学んでいるのに、それをまったく活用していないから。
制服代と上履き代、教科書代、塾代、親がやっとの思いで払ってくれたのに、もったいない!
今回は、日本人であればちょっと基礎を復習するだけで、誰でも英語で本が読めるようになる方法を解説する。
日本人なら誰でも英語で本が読めるようになる方法、3つの基礎を復習するだけ
前回の記事で、英語で本を1冊を読み切ることで、読書力が劇的に向上するという話をした。
「英語力が低いから英語の長文が読めないんだ。」なんて思っている人は、自分の能力をかいかぶりすぎているかもしれないと、英語で本が読めるようになってから気づいた。
その前に君は、小学校で習った読書力はある?創造力は?一般知識や教養は?人の気持ちを理解する力は?なによりもまず、忍耐力はあるのか?
英語うんぬんの前に、文章や本を読むには思った以上に多くの能力が必要になる。でも実はその能力のほとんどは、小学校の時に学習済み。さらに日々の生活の中で経験と共に学んでいること。
日本人が英語で本を読むのに必要な3つのこと
①小学校の国語 + ②中高の英語 +α ③社会人の知識と経験と忍耐力
- 高卒ほやほやの人は、③が欠けているかもしれない
- 社会人経験が豊富な人、長く生きている人は、①と②を補う必要があるかもしれない
例)
私(ギリ高卒)が、英語の本を読み始めたのは三十路のころ。海外に2年住んで一般的な日本人よりも世界経験は豊富だったものの、なんせ勉強の2文字が嫌いで忍耐力のないアホだった。カナダで小説を読み始めた時、多少英語が話せたところで本はぜんぜん読めへんで~ということに気づく(焦)。
話す能力(スピーキング)と、読む能力(リーディング)は、思った以上に別物だったのだ。その後、自力で英語小説を読破してわかった日本人が英語で本を読むために必要な基礎は以下の3つだ。
日本人が英語で本を読むために、復習してほしい3つの基礎
- 中高の英語文法(基礎英語)
- 英語の句読点「punctuation mark」
- 文章と物語の読み方(小学校の国語力)
①中高の英語文法
すっかり文法を忘れてしまった人は、中高が網羅できる軽めの文法本をサクッと読んでほしい。「あ~そういえば、なんかこんなの習ったな~」みたいな感じで、脳の片隅に追いやられた壊れた記憶を修整する作業をしてほしい。
もちろん「こんなん習ったっけ?全然覚えてへんわ」みたいな現象も起きるけど、まあそんな細かいことは気にしてもしょうがない。ポイントは、ゼロから学ぶわけではないということ。
日本の中等教育に感謝、ゼロと1の違いを理解しよう
ドイツでワーホリした際、人生で始めてドイツ語を学ぶという体験をした。もちろんドイツ語のアルファベットから始める必要があった。
ä、ö、ü こんなやつです。
まさにゼロからのスタート。単語力とか文法へったくれのレベルではない(笑)。
小説を読む英語力が3だとしたら、日本人の英語力はすでに1はあると感じる。ドイツ語を学んで思ったのは、まずその1がめちゃめちゃ大変だということ。
1(基礎)があれば、そこから読書・映画・会話など、実際に言語を使っていくこと(実戦)が可能だが、ゼロだと正直なところ何もできない。柵のついたベビーベッドで寝ている赤ん坊と同じだ。そこで、日本の中等教育(高校)で学んだ1にまず感謝しなくてはい。
例)のまどちゃんが英語の基礎をおさらいした方法
日本語の軽い中学の文法本(文字通りに軽くて薄いやつ、笑)や、カナダ人の友人に教えてもらった英語サイトで、わからないところだけサクッと文法を復習した。
世界中の英語学習者が利用しているおすすめ学習サイトはこちら
TALKENGLISH.com
Khan Academy Grammar
日本人にとって文法は、学習ではなく復習なので本当にサクサクっとお願いします。
②英語の句読点 「punctuation mark」
まあこれも文法の一部だけど、私はほぼ記憶になかった(笑)。コンマの使い方をきちんと学んだとき、この小さな点は文章を理解するのに超重要なのだと認識した。
「punctuation mark」とは
アメリカの英語のグラマー(日本でいう国語)で習うリーディングとライティングの基礎で、「コンマ(,)」「ピリオド(.)」「クエスチョン(?)」など、合計14種類ほどある。ただし、一般的なアメリカ人もすべて理解しているわけではない(笑)。
日本語の「句点(、)」には、以外と明確なルールがないの知ってた?
ところが英語の「コンマ(,)」には、日本のと違い厳格なルールがあったりする。長文を理解するのに役立つから、コンマは必須で学んでほしい。
のまどちゃんが「punctuation mark」を学んだのも、やはりカーンアカデミー。動画学習で自分のニガテなところだけ学ぶこともできるので試してみて。
カーンアカデミーとは
マサチューセッツやハーバードで教育を受けたサルマン・カーンが、誰でも質の高い教育が受けられるように無料で公開しているサービス。英語学習サイトではなくアメリカの中等教育全般が学べるので、忘れてしまった基礎をしっかり学びなおすことができる。
もちろん、日本語の文法本で学んでもいいよ!
➂文章と物語の読み方(小学校の国語力)
これは小学校の国語の授業で習ってる内容だと思うけど、三十路だった私はこの読書の基礎をまったく習得できていなかった。英語どころか、文章や物語を読む力が完全に欠落していた。
これもカーンアカデミーでサクッと学んだら見える世界が変わった。
- ドラマや映画の筋や意図を掴めるようになった。
- 登場人物の気持ちにを掴めるようになった。
- 情報を正しく判断する力、論理的思考などが向上した。
Khan Academy Reading & language arts
カーン先生のおかげで、本や勉強は面白いのだと感じるようになった。質の高い教育は、人生を変えてくれる。授業はアメリカの小中学生向けの内容でイラスト付きなので、英語学習者でもわかりやすいと思う。
基礎をサクッと学んだら、ただちに英語で本を読むを実践しよう
基礎と実戦はバランスが大切、サクッと復習したら、忘れないうちにすぐ実戦に移ってほしい。流れは以下だ。
実際に本を読み始める。
→わからないところが出てきたら、ピンポイントで文法本やでネットで調べる。
基礎を頭に詰め込み過ぎると、結局は古い記憶からどんどん忘れてしまうので、基礎知識にちょびちょび肉付けしていくイメージで英語の本を読み進めよう。
例えば料理の場合、レシピの段取りを頭にいれて、材料を全部切って、調味料も混ぜて合わせておいて、完璧に下ごしらえしてから調理を始めた方がスムーズにいくけど、英語で本を読む際はそうはいかない。
基礎をサクッと学んだら英語で本を読もう【単語の調べ方】
単語を調べるのに一番必要な力は、英語力ではなく忍耐力!英語の読書を習得してほしい理由の一つは、その忍耐力を鍛えることができるから。
言語というのは文化と深く関係しているので、そもそも日本語に訳して英語特有のニュアンスを理解すること事態に無理がある。そこで、辞書に固執しない単語の調べ方を習得してほしい。
方法① 日英辞書で調べる
読み始めは、1ページの半分以上の単語を調べる必要があると覚悟してほしい。
そこで重要なポイント。
単語を無理に覚えようとしない。重要なのは本の内容を理解しようとすること。
単語も熟語も表現も、文章や物語を理解するためのツールにしか過ぎない。単語の塊が文になり、文の塊が段落になりストーリーになる。この文字の塊はいったい何を伝えようとしているのか?作者は何を言いたいのか?それを理解することが本を読むということ。
逆に言うと、どれだけ単語の意味を知っていても、本の内容を理解できなければ意味がない。本を読み進めながら同じ単語を何度も調べるうちに、調べる単語の数はどんどん減少していくので安心してほしい。だから最後まで読み切ることが、一番大切だということ。
では、日英辞書で意味が出てこない場合や、日本語に訳された意味がいまいちしっくりこない場合はどうする?
②英語でネット検索する
どれだけ優秀な日英辞書でも、まったく文化が異なる英語という言語を無理やり日本語に訳しているので、いまいち理解できないことがある。さらに、やたら難しい日本語に訳してあるなんてのも、日英辞書の欠点だと感じる。
そこで必要なのが、英語で英語を理解すること。英語に慣れてくると英英辞書を見た方が「あ~なるほどね」とすんなり理解できることが多々ある。
英語で英単語を調べる方法
単語のみでネット英語検索すると、高い確立でWikipediaが上位に表示される。ただし、マーケティングサイトが上位にくる場合。
[〇〇 Wikipedia ] [〇〇 Wiki]
[〇〇 meaning] [meaning of 〇〇]
[What is 〇〇? ]
などで検索しよう。
個人的には、Wikipedia を利用することが多い。辞書よりも深く言葉の概念を理解できるし、英語以上に自分の一般知識が足りないだけの場合もあるので、そこを補うのに便利だから。慣れてきたら、ウィキの早読みもできるようになるよ。
もちろん英英辞書アプリなどを活用してもOK。慣れてくると日英辞書を使うべき単語か、英語検索すべき単語か、要領が掴めるようになってくる。
辞書では対応しきれない単語(名詞)
- 固有名詞(会社名・人物名・ブランド名・映画や本の名前など)
- 英語由来でない名詞(フランス語やラテン語など)
- 文化(料理・宗教・スポーツ・習慣など)
- 地理(国・地名・海、川、山など)
- 専門用語(特殊な道具・ファッション、ITなど)
例えば、地理・人物・料理・ファッションや道具などは、マップや画像でビジュアルを見た方が、本の内容を理解しやすいと感じる。
わからないことは、うん、とにかく調べる!
英語辞書・国語辞典・ウィキペディア・画像・動画
ネット上のすべてを駆使しよう。
このわからないことを調べる力は、小学校のほぼ全ての科目で訓練しているはずだが、まあ、身に着けずに成長してしまった大人が多いかと思う。英語で本を読むのがおすすめな理由の二つ目は、この調べる力が徹底的に身につくから。
英語の本で文法を理解するコツ
長文の理解が難しいのは、文節や文の切れ目がさっぱりわからないからだと思う。
接続詞・関係代名詞・前置詞・句読点「punctuation mark」
これらの文節の区切りとなる要素を意識しながら、「いったいどこを区切れば文章の辻褄があってくるのだろう?」と、頭の中で区切る部分をいろいろ変えてみて、パズル感覚で読むのがおすすめ。
英語に慣れないころは、ネイティブに「文の区切り目はどこか教えて」と聞いてたのね。でも人に聞いてたころは、さっぱり長文が理解できなかったのさ。ところが自力で謎解きパズルを始めてからは、その切れ目が感覚的にわかるようになってきた。
英語で初めて小説を読んだときは、数ページの謎を解くのに2時間もかかっていたのに、1冊目を終えるころには謎解きにも慣れて普通に本の内容を楽しんでいたから驚いた!
一節や一文に固執しない!
言語を理解するには、前後関係(context)がとても重要になる。お笑いでもフリがあってボケが成立するように、前の文章の流れから後の文章が何を言いたいのかを予測する力が必要になる。
海外に住み始めたころは、ネイティブに「この単語どういう意味?」なんて聞くことがあった。
私 “What does this word mean?”
ネイティブ “What is the context?”
この質問の仕方では、こう質問返しされてしまう。
“What does this mean in this context?”
“What does this mean in this situation?”
これが正しい質問の仕方。その単語が使われるシチュエーションや状況、前後関係を明確にする必要がある。
本を読む時もこれと同じ。「この単語や表現は、文章の流れ的にどういった意味合いがあるんだろう?」と、視野ワイドオープンで読む必要がある。お笑いの場合、フリを見落とすと落ちが笑えないなんてことあるけど、本の場合は自分のペースで前の文章に戻ればOK。
物語の場合、1段落、1ページ、1章読まないと、筆者が何を言いたいのかわからないなんてこともある。そのスパンが一番短いのが詩で、長いのは小説だということ。
文法に固執しない!
①会話文だと、とにかくいろいろ省略される
“Talk to you later”
”How you doing?”
“I will” や ”are” が抜けているのがなんとなくわかると思う。この現象を文法的に何て言うのかなんて特に知らないし興味もない。言ってることの意味がわかればそれで良いということ。前後関係を理解しながら読むことで、省略されているものが感覚的にわかるようになってくる。
②ニュアンスや含み (implication)
女の気持ちがわからない君!それは、言葉の裏に隠されたヒントやニュアンスを感じ取ることができないから。優れた筆者は、登場人物の話す間合いや表情、ちょっとしたしぐさや態度にいろんなヒントをちりばめてくる。
だから文字通りにしか文章を読めない人は、女の気持ちもわかるはずがない。(笑)
日本の少年マンガに「説明しよう!」というフレーズがあるけど、あれはあまりよろしくない文化だと感じる。1~10まで説明されているようでは、文章を読み取る力も、女の気持ちを感じ取る力も身につかないから。もちろん論理的思考や創造力も欠落してしまう。
文法や文字通りの意味に固執せず、context や implicationを意識して洞察力を鍛える必要がある。英語で本を読んでほしい理由の3つ目は、、、言わなくてもわかるよね。
英語で本を読み進めるペース
疲れたら本を閉じる。
1日に何時間読もうとか、何ページ読もうという提案はできない。なぜなら、持っている能力も疲れるスピードも人によって違うから。
ただ一つ言えるのは、煮え切ってきたら脳みそは思考停止してくる。本を閉じて10分休んだり、エクササイズなどで身体を動かす。または一晩寝て頭を冷やそう。頭がスッキリしたら、いきなり展開が見えてくることもある。
1ページでも進んだものは進んだ。半年かけても読んだものは読んだ。
何度も繰り返すけど、私は数ページ読むのに2時間かかってた。次に本を開く時には、もう一度前の数ページを読み返すところから始めたりして、1日に数ページしか進めなかったのさ(笑)。
心が折れて途中で本を放棄したので(笑)、読み終わるころには半年も経っていたけど、1ページを何度も繰り返し読んだから、結局は1冊の本を最低でも2~3回は読んでいたことになる。
大切なのは英語力ではなく1冊の英語本を読み切る力。読んでる本があまりにも難しくて1ページも読めなかったら、臨機応変に本を変えてもいいと思う。ただし10ページでも読めたのなら、最後までくらいついてほしい。
1冊目は、5~7割内容を理解できればOKだと思う
もちろん全ての文法、表現、単語を理解できるわけじゃない。重要なのは、ある程度の筋を理解しながら最後まで読み切ること。1冊読み切った時点で、語彙力や文法力はもちろん、忍耐力・調べる力・洞察力が圧倒的に身についているはず。2冊目を終えるころには、7割~9割理解できている自分に驚くと思う。
【最後に】もっと詳しく説明してほしいと思った君へ
小学校の国語力や中高の英語力を駆使すれば、英語で本は読める。ただし、1冊目は日本語のようにすらすら読めないというだけ。
授業で正しい発音の仕方は教えてくれなかったから、聞くこと・話すことはわりと難しいけど、その代わり死ぬほど文法やらされたから、少し練習すれば本は誰でも読めるようになる。
読書力向上の本を何冊読んでも、読書力は一生向上しない。
文法本を何冊読んでも、英語で本が読めるようには一生ならない。
女性の口説き方の本を何冊読んでも、女性を口説けるようには一生ならない。