ワーホリ定義でかかるバイアス、留学費用はどんどん高くなっている件
こんにちは。 のまどちゃんです。
前回の記事で、世界政府のワーホリ概念を、英語を学びつつ比較し、とても面白いものが見えた。
今回は、日本語のみで検索した時に陥るバイアスと、正しい情報収集スキルを解説するよ。
英語留学、実はめちゃ高くなっているっていう、資本主義経済のトリックも話すね。
ワーホリ定義でかかるバイアス、留学費用はどんどん高くなっている件
[ワーホリとは] [ワーホリ・定義]
こんな感じで検索すると、主に3つの情報が出てくる。
グループ1
●外務省HP
グルー2
●ワーキングホリデー協会
●留学エージェント
●旅行会社
●保健会社
●英語・留学系ブログ
グループ3
●ウィキペディア
●個人ブログ
この三つのグループの違いとは?
グループ1 日本政府
グループ2 マーケティング
グループ3 一般
そもそも95%くらいの情報がマーケティングなのがわかる。この情報の偏りを意識しないと、ワーホリに関する知識が、バイアスだらけになってしまう。
日本語サイトのワーホリの定義を比較【情報の違いを学ぶ】
3種類のワーホリ定義を比べ、情報の違いを観察してみる。ワーホリで最も重要な情報を見極めるスキルが学べるよ。
情報検索のポイントは、どの情報が良い悪いかよりは、何がどう違うのかと文章を注意深く読むこと。要するに、論理的思考力を養うということ。
まずは、日本政府のサイト。
ワーキング・ホリデー制度とは,二国・地域間の取決め等に基づき,各々が,相手国・地域の青少年に対し,休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。各々の国・地域が,その文化や一般的な生活様式を理解する機会を相手国・地域の青少年に対して提供し,二国・地域間の相互理解を深めることを趣旨とします。
外務省
前回の記事 で他国の政府のサイトを比べたけど、例えばカナダ政府と比べると、日本政府のサイトは堅苦しい。青少年には馴染みにくいと感じてしまう。
外務省の定義では、ワーホリは休暇が第一の目的で、就労が主な目的ではないとのこと。外務省なので「二国間」のワードが目立つ。
次に留学エージェントのワーホリ概念を二つ紹介する
ワーキングホリデーとは海外旅行とは違い長期滞在の許されるビザです。18歳から30歳の日本国民なら日本とワーキングホリデー協定を結んだ外国に1~2年の滞在許可が下り、その間に就学、旅行、就労と生活することが許されているとても貴重な制度といえます。通常観光は許されていても同時に働くことは許されず、また就学、留学時に働くこともあまり許されないことを考えると、現地にて語学の勉強をしながら働いたり、働きながら旅行をしたりということが出来るのはワーキングホリデービザだけです。
ワーキングホリデー協会
最近の傾向はやはりリーマンショックの後に変更が見られ、海外で働いてスキルを付ける為、TOEICで900点取るため、児童英語教師をとるため、海外で起業する為にワーキングホリデービザを利用する方が増えているように思われます。
ワーキングホリデー協会
この文章では「就学・旅行・留学・語学勉強」など語学の勉強に関するワードが多い。なぜなら一般社団法人、ワーキングホリデー協定のサイト文章だからだ。「留学、語学、TOEIC、英語」といった留学ワードの次に、「仕事」に関するワードが多いことがわかる。
近頃やたらと耳にする「TOEIC900」は、そもそも何を判定するためなのか?
日本では英語=コミュニケションツールではなく、就職ツールなのさ。就職難で一つでも多く資格を身に着けようという人が多いのはわかる。ただし、就職のために英語を数値化するのが目的であれば、このご時世、大金をはたいて海外にいく必要はまったくない。
TOEIC900ならPCとネット環境があれば解決できる。本場の英語なんてのは必要ないので、”テスト対策”とか”マークシートの攻略方”とか学んだ方が効率が良い。
ワーホリ経験の英語は、英語教師になりたい人や外資系に就職したい人などにはおすすめ。
では、次の文章を見てみよう。
18歳~30歳を対象としたワーキングホリデー制度は、日本と協定国の異文化交流や相互理解を促進するために生まれたとても特別で自由度の高い海外留学制度です。協定国それぞれによって制限は異なりますが、英語の勉強や海外でのお仕事・アルバイト経験など、自由にチャレンジすることができます。これまでに留学を経験された人だけでなく、留学初心者にもおすすめしたい留学プログラムと言えます。最大の魅力は、ワーキングホリデー先の国でアルバイトができることでしょう。アルバイト収入が現地であるからこそ、長期間の留学生活費用に必要な準備資金が少なくとも留学に挑戦可能となるプログラムです。
留学のワールドアベニュー
この文章は、いろいろなことに自由にチャレンジできると言っている反面、「ワーホリ=海外留学制度です」と断言しているあたりが、なんとも矛盾している。
「留学」ワードが6回、その次に「アルバイト(仕事)」の文字が目立つ。一つ目の例と同じパターンなことに気づくはずだ。
実のところ私も、ワーホリの留学は、金持ちでない人でも手が届くすばらしい機会だな、と当初は思っていたのさ。でも、そこには大きなカラクリがあった。
留学費用、昔よりどんどん高くなっている件
留学は今も昔も、金持ちのためにあることに、まったく変りなはいと気づいた。いやむしろ、昔よりも高額になっている。
低所得層がどんどん留学をする時代になったのには、3つの理由がある。
- クレジットカードの出現
- インターネットの発展
- グローバル化の促進
①学生や収入の低い人でもクレカを持てるようになったことで、航空券や旅費の手配も、全てクレカ一つで済ませることができる。中には分割払いにする人や、海外でのキャッシュ引き出しに利用する人もいる。要するに、低所得の人でも支払いやすいようなシステムができただけで、支払う金額が減ったわけではない。
②ネットで手軽に情報が得られるようになったことで、昔であれば金持ちのみが得られた情報網に、誰でもアクセスできるようになった。
③グローバル化により航空費が下がったことで、旅費が手頃になった。ただし、留学の学費はまったく手頃にはなっていない。それどころかベイビーブーム世代と比較すると、先進国の学費は急上昇、不動産価格の上昇により、滞在先の家賃はうなぎのぼり、それに反し、一般人(金持ち以外)の給与は激減している。
要するに、貧乏人(低所得者やフリーター)でも、汗水たらして働き大金をふり絞りさえすれば、なんとか留学できるようになインフラが整っただけで、トータルの留学コスパは、どう考えても昔より高くなっている。このインフラをうまく利用しビジネスをしているのが、留学エージェントなのさ。
現在の資本主義社会のカラクリ
お金のない若者が、IPhoneの最新型を買うのも、超高級なブランド品を持つのも、東京の一等地でバカ高いワンルームに住むのも、これと同じ構造だと言える。
バイトで超がんばって貯めた頭金は、航空機や留学費用に消える。そこで留学エージェントのうたい文句は「現地で働くことができるから、大丈夫ですよ」なのだ。「(高い留学費用を払っても)お金の心配は必要ないですよ」ということね。
電気屋の店員さんの「分割払いできますから、大丈夫ですよ。利子はこちらで持ちますから。」と同じ響きを感じない?
実はウィキペディアのワーホリ概念がめちゃ鋭い件
情報の神、ウィキペディア!いったいどこの誰が編集しているのだろうか?
ワーキング・ホリデー (英語: Working Holiday)とは、2国間の協定に基づいて、青年(18歳~25歳、26歳、29歳または30歳)が異なった文化(相手国)の中で休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために一定の就労をすることを認める査証及び出入国管理上の特別な制度である。原則として、各相手国ごとに一生に一度しか利用できない。査証に関する申請条件などは絶えず変化しているため、申請にあたっては、各国の大使館や出入国管理が開設している公式サイトで、公式な情報を確認することが重要である。
ウィキペディア
目的
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この制度は、両国の青年を1年(国によっては半年)にわたって相互に受け入れることによって、
●広い国際的視野をもった青年を育成
●両国間の相互理解、友好関係を促進することが目的とされている。
主な目的は、この二つだそうです。まとめがシンプルでわかりやすい。
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また、青年自身にとっては、 慣れない環境で生活することによって ・自立に繋がる ・語学や文化、歴史などの学習に繋がる ・広い観点や価値観から物事を見れる様になるなどの利点がある。(半年から1年で、語学を1からマスターするのは非常に困難である。外国に行くにあたり、基礎的な勉強をしておくのが賢明。語学力の向上を目指すのであれば、日本人と友達になるのは避けたほうがいいとされる)
特徴
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この査証を使用する青年はアルバイトで滞在資金を補うことが許可されており、ワーキング・ホリデーは「旅する」ことに加え、「学ぶ」「働く」「暮らす」といった海外生活が総合的に体験できる制度といえる。しかしながら、あくまで観光が目的の査証なので、ワーキング・ホリデー査証を使用して、就労や就学を第一目的とする渡航は禁じられている。
「就労や就学を第一目的とする渡航は禁じられている」だそうです…。
ウィキペディア、実はかなり鋭い情報が凝縮されてたりする。さらに私が英語を学んだ方が良いと思う理由の一つが、英語ウィキ検索は日本語ウィキにない情報がめちゃ多いから!
ウィキペディア編集者さん、ほんとありがとう!
日本のワーホリ定義のバイアス、学びの基準が偏りすぎてヤバい
留学エージェントは「ワーホリ=英語学習」に特価している。たった1年しかないのに、ワーホリ=英語という思考はマズイ。外務省の文章には、英語どころか”言語学習”という言葉すら存在しなかったよね?
ワーホリ3多陸を経験した私の「学び」の概念
豪・ドイツ・カナダの3ヶ国でワーホリをした、私の学びの概念はこうだ。
文化、人、国の情勢、地理、気候、歴史、政治など、日本国内からではなんだかよーくわからん事を、好奇心を持ってガンガン学ぶ。
仕事や旅行や言語は、あくまでもその学びのためのツールにしかすぎない。ワーホリで学んだ事は、その後の長い人生で大きく役に立つからね。
>>ワーホリする事で頭が良い人でもバカになってしまう理由【バカホリ脱却方】
ワーホリ個人ブログの特徴と、日本政府の間違った考え
ワーホリの個人ブログも、英語・稼ぐ・旅行に特価してるものが多いのは、やはりバイアスのせいかと思う。あとマーケティングね。ワーホリはたったの1年。広い国際的視野が身につく前に帰国した若者たちが書くブログなので、しょうがない事だと感じる。もちろん、ためになるものも多い。
日本という”孤島”で育った若者に、たったの1年ぽっちで国際感覚を身に着けてもらおう!という政府のモクロミがそもそもズレている。それとも若者を1年だけ海外に行かせて、「やっぱ日本が最高やわ~」と海外疲れした結果、国際感覚どころか逆に愛国心が強化され、海外に失望する、ってのが目的なのだろうか?
なのでのまどちゃんは、できれば、2年以上のワーホリをおすすめしているよ。
>>できる人はしたほうがいい2年目のワーホリ【2ヶ目のメリット】
【まとめ】ワーホリ行く前に、情報を見極める力を養おう
今回は、のまどちゃん(個人ブログ)の意見もいろいろ書いたけど、どの情報をどう処理するのかは、君次第だよ。
一番大切なのは、視点の違う情報に触れ、比較し、論理的思考を養うこと!
逆にやってはいけないのは、似たような視点の情報のみにリーチすること。根拠のない陰謀論やSNSの情報に振り回されてしまう可能性があるので、気をつけてね。
ワーホリ定義の世界の視点を学びたい人はこちらの記事をどうぞ
こんなに違うの⁉世界の視点で見るワーホリ制度の定義【英語と国の特徴を学ぶ】
Wiki=ネットワーク上であれば、いつでも誰でも編集することができるウェブサイトのこと。
ですよー
なので、書かれている情報が神!のときもあれば、誤りのこともあるので、バイアスにお気をつけください〜
ちなみに、下記のように権限の有無によって範囲が異なります。
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より詳細が知りたい場合は、WikiのことをWikiで調べてください〜