オーストラリア/未払い賃金撲滅!!公式アプリで勤怠記録をつける

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オーストラリアWHでは、確実に法定賃金を受け取ってほしい。

2016年オーストラリアWHで、違法賃金や給与の未払いなど、ノマドちゃんは不当な扱いをうけた。当時の自分は、無知で無力だった。

外国人という理由で、他の人と同じ権利が与えられない。平等に扱われない。これは人として本当に辛いことです。

だからワーホリする若い人には、私のような思いはしてほしくない。

海外で自分の身を守るため、勤怠記録を正しく管理する術を伝授します。ソフトスキルも学ぶよ。

オーストラリア/公式アプリで勤怠記録をつけよう

「My Hours app」
Fair Work Ombudsman は、2017年、勤怠を管理するための公式アプリを導入しました。

My Hours app は、ワーホリやバックパッカーなど、賃金搾取を受けやすい労働者のために開発されました。働いた時間・日数・場所などを正確に記録し、労働の証拠を残すことで、給料の未払いを防ぐことが目的です。

The Fair Work Ombudsman has created Record My Hours app. The aim is to help backpackers on a Working Holiday better record their working hours and thus provide evidence of work and also support application for a second year visa.

Backpacker JOB BOARD (英語ブログ)

Fair Work は、雇用主が帳簿 (record-keeping) の不正を行った際のバックアップを、アプリの狙いとしている。

 “The app would be a valuable back-up for workers when employers failed to meet their record-keeping obligations”

Natalie James, Fair Work Ombudsman

2016年、ファーム仕事の歩合制賃金 (Piece rates) に対する違反報告 (Infringement Notices) が、347件報告されている。

ノマドちゃん自身、オレンジファームで過酷なファーム労働を経験、一部の給料が未払いに。スーパーに並ぶ傷一つない果物を味わうのが当たり前だった。そんな裕福な国のお嬢が身をもって Labour exploitation を味わったのが、2016年のことでした。

[Labour exploitation in Agriculture] で検索して学んでみよう。

上記は、バックパッカーブログ Record My Hours: App Review を元に説明しました。記事にあるMatthew Heyes さんファーム実体験も読んでみてね。

「My Hours app」の特徴と使い方

公式動画でリスニングをしてみよう。

(Record My Hours – tutorial | FairWorkGovAu)

アプリのダウンロードと、Wi-Fi やスマホが使えない場合の対処方は、一番下に書いたよ。

以下は、Record My Hours app を元にした、アプリの使い方とアドバイスです。

新しい仕事を設定する

「add job」から新しい仕事先を設定します。複数の設定も可能です。

  • 職種 (Job Name)
  • 会社名 (Business name)
  • 雇用形態(Pull-time/Part-time/Casual)
  • 時間外の休憩時間 (Usual Unpaid Break)
  • 歩合制の契約条件 (Piece Work Agreement)
  • 就業開始日 (Started Job)
  • 産業 (Industry)

「Work Record」で、働いたシフト内容に間違いがないか、再度確認できます。記入ミスは簡単に訂正できるので安心。

ロケーション情報「geofencing」

仕事を追加する際、職場の住所を設定すると、自分がそのロ―ケションにいる間の時間を自動で記録できます。「geofencing」というテクノロジーです。

Wi-Fi 環境で、スマホの位置情報と「Track Time At Workplace」をオンに設定すると、ジオフェンシングができると思います。

Our app uses the phone’s location services and ‘geofencing’ technology to let users set their workplace location and automatically record when they start and finish work, based on their location.

How it work – Fair Work

スマホを持ち込めない・Wi-Fi がない・頻繁に作業場所を変更する職場。これらの場合は、Geofencing 機が使えない。手動入力を利用すればOKです。

時給制の場合は、実際のシフト時間を手動でつける必要があると思います。時給外の休憩時間をつけるなど詳細を入力できます。

Automatic recording won’t work for all job types, such as people working in places with no mobile or Wi-Fi coverage or people who travel a lot for work. Manual recording has been incorporated to cater for this.

How it works – Fair Work

Wi-Fi がある場合は、Geofencing 機能と手動入力のダブルで記録しておこう。

Wikipedia: Geo-fenceジオフェンシング

ノマドちゃんファーム実体験

マッシュルームファームでは、ピッキングの一人作業だったころ…。歩合制で勤怠カードもない。するとボスに、”Mushrooms are not growing well. Are you really doing your job? You might skipping the job. I can’t trust you.” みたいな感じで、作物の育ちが悪いこと(ボスの責任)を批難されました。

英語ができない自分は、まともに言い返すこともできず、誰かに相談もできない。自分が時間通りに作業をしていたという証拠もない。雇用主の思うがままの状況に。この職場では、給料の未払いはなかったものの、孤独と精神的な痛みを味わった。

歩合制(piece rates)の記録管理

「piece rates」の場合は、作業の実績を記録するのはもちろん、作業をした場所、作業した時間帯も記録しておくのが懸命です。

  • Piecework agreement を記録する
  • ピッキング・パッキング・プルーニング等の成果を記録する
  • 作業したロケーションの住所を特定する

「Comments」の欄に、その日の詳細も記入できます。

特にファーム仕事では、作業の責任者やリーダーの名前、さらに一緒に働いた人の名前も記録するのが懸命です。何か問題が発生した際は、誰に責任があるのかを明確にする。これは社会人の必須ソフトスキル

失敗と責任の意味(Pay secrecy)

自分が指示通りに仕事をしている場合、問題の責任は、雇用主や現場の責任者側にあります。悪いリーダーは、立場の弱い人間に責任をなすりつけます。つまりパワハラや搾取です。

利益の損害を罰金などの名目で従業員に支払わせる行為は違反です。仕事中に物が壊れても従業員がそれを弁償する義務はありません。(Pay secrecy)

もちろん自分に任された部分の失敗を報告するのは社会人の常識です。信用問題ですね。

ただし、従業員の能力値を越える作業を本人が拒否できない状態で押しつけて失敗した場合は、雇用主の責任です。

プライバシー

アプリ内のデータはプライベートです。雇用主を含め、自分以外の人がデータを閲覧することはできません。

他者と共有する場合は、「Export function」を利用しよう。

例えば、Fair Work にEメールで雇用データを送信し、サポートを受けることも可能です。これで給料の未払いや不当な扱いを、証拠付きで報告することができる。これは便利で安心だね。

データを iCloud やDropBox などにアップロードしておくと、スマホを切り替える時などに便利です。

使える機能いろいろ

Functionality の内容を訳しました。

  • カレンダーにシフトを書き込む「Add shift」
  • 次のシフト通知する「Reminder notification」
  • 重要な情報を写メで記録する (給与明細など)
  • iCloud や Dropbox などにデータをバックアップ

書類だけでなく、職場の状況で何かおかしい思ったことは写メしておくと安心です。

例えば、物や機械が壊れている場合、作業する前に写メしておく。作業を始める前に作物の状況を写メしておくなど。

何か後に問題になりそうだな、自分に責任を問われそうだな、そう感じたことは記録に残しておくのが賢明です。

言語ができない、また差別やパワハラを受けやすいワーホリは、問題が起きることを想定して仕事をしよう。どれだけ主張しても、そこに正当性がなければ、ただの泣き言になってしまいます。

言語

アプリは、18の言語に対応しています。

日本語と英語のどちらで設定するか。ノマドちゃんは、英語がおすすめします。理由は、

  1. アプリの使い方は超簡単だから。
  2. 画面内容をその場で誰かとシェアする際に英語だと便利だから。
  3. 使える英語が身につくから。

ただ本質は、勤怠の管理が目的です。無理しない程度に言語設定すればOKだよ。

「My Hours app」をダウンロードする

Record My Hours app から、「My Hours app」をダウンロードしよう。

2024年1月現在、Android は利用停止中です…。でも大丈夫、解決策を用意しておいた。

Wifi なしでもOK、自分で勤怠を記録する方法

アプリをダウンロードできない場合は、違う方法で勤怠を記録しよう。工夫すれば大丈夫。きちんと記入しておくことで、たとえ手書きでも勤怠の証拠になります。

まずは、この記事とRecord My Hours appを元に、記録すべき内容や専門用語をメモに書き出してみよう。アプリを持っている友達に見せてもらってもいいね。

それから自分なりに表または箇条書きなど、見やすい方法で記録します。

  • ノートに手書きまたは表をつくる
  • ワードの「表」または箇条書きする
  • エクセル表を利用

英語で記入するとライティングの練習になるよ。難しい場合は日本語で書いておき、シェアが必要になった際は、英語に訳すといいでしょう。

Fair Work や第三者に記録をシェアする場合は、ワードやエクセルをEメールに添付して送信しよう。手書きの場合は、それを写メするとEメールに添付できます。

集めた証拠写真は、ファイルにダウンロードすることで、Eメールに添付できます。

パソコンがない人は、スマホのメモ機能や、日本の時間管理アプリなどを利用するのもいいかもしれません。

記事はここまでです。職場にこのアプリを知らない人がいれば、使い方をシェアしてくださいね。学んだ知識をシェアすることで、使える英語と知識が育ちます。それではまた〜。

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