カナダ流サンクスギビングから学ぶアメリカとの違いとは?
こんにちは。のまどちゃんです。
サンクスギビングとは、主に北アメリカの秋の感謝祭のことです。
今回は、そのサンクスギビングをカナダ目線で解説します。
カナダ流サンクスギビングから学ぶアメリカとの違いとは?
実は、カナダのサンクスギビングはまったく型にハマっていない。
なぜなら、カナダは多様性を重視する国だから。多様性=カナダ=多様性=カナダ=カエデ。という感じですかね。
実際に私がカナダで堪能した、サンクスギビングのご馳走はこちら
イラン料理!
えー中東かい!中東料理って想像もできんわ。そんなのカナダのサンクスギビングじゃない!
と思うかもですね。
カナダで本当に伝統的な七面鳥を一から手作りする家庭は、アメリカの文化に大きく影響を受けている家庭ではないでしょうか。
ここでアメリカとカナダの大きな違いについて言及する必要があります。
アメリカも同じく移民の国、ではあるんですがカナダスタイルとは全然違う。
アメリカの感謝祭=アメリカというブランドを一面に押し出す
七面鳥やパンプキンパイを食べ、アメリカ人として、その伝統的なアメリカの感謝祭を祝うというような、愛国心強めな気がする。
カナダ人は、カナダブランドにこだわってない。どちらかというと、それぞれが自由な生き方を楽しんでいる気がする。感謝祭もそんな気がしてならない。
カナダの収穫祭= おいしい物を食べて家族と共に時を過ごす日
もちろん大手スーパーに行けば、ターキーとそれを調理するためのスパイス、パンプキンパイなどのコーナーが設置されてますが、アメリカほど盛り上がってる様子はない。でもサンクスギビングはちゃんと家族と過ごす人が多いんんです。
なのでカナダ人は、型にハマってない人が多い気がします。トロントなんかは車で国境を超えれるくらいアメリカに近いはずなのに、日本のようにその市場に振り回されてないように思います。
3大陸に住んで実感しましたが、日本は本当にアメリカナイズされてます。食文化もマーケットも人々の価値観も、 想像以上にアメリカの影響を受けています。
「 サンクスギビングで何を食べた? 」
「パスタとかかな」と答えるイタリア系カナダ人
「いつものママが作るフィリピン料理」と答えるフィリピン系カナダ人
「北京ダックとかダンプリンとか」と答える中国系カナダ人
え、七面鳥は⁉ 食べてないの?パンプキンは?
という感じでして、これがリアルなカナダの感謝祭です。
日本系カナダ人は何を食べるんだろうか???ちらし寿司とか?焼き肉かな、、、それともアメリカ流に七面鳥を食べたりするんだろうか。
今回のサンクスギビングで、私がお邪魔したお友達の家族はイラン系カナダ人。
ママの手作りのご馳走はもちろんイラン料理!初めて食べた手作りのイラン料理は、いい感じに期待を裏切ってくれました。※写真はそのイラン料理
伝統的なイラン料理の多くは、煮込み料理だそうです。時間をかけて煮込んだお肉はホロホロで、野菜もたっぷり。それを細長―いライスと一緒に頂きます。
デザートは誰かが差し入れたティラミスだったりして、これもまたうまい。
パンプキンケーキなどのアメリカのデザートは言うまでもなくあまりおいしくないですね。カナダでマジでおいしいと思うデザートは、基本的に日本かイタリアのデザートなんですよ。これは世界共通で言えることです。
結論:カナダの収穫祭は、アメリカ料理よりうまい物が食べられるかも
カナダとアメリカの収穫祭は日程も気合も全然違う
カナダの収穫祭はアメリカより約一ヶ月早いです。
当然の事ながら、アメリカとカナダでは収穫する時期に大きなズレがありますね。
カナダのサンクスギビング
日程:10月の第2月曜日
一般的には、土・日・月(祝)と3日間の休暇を取る
※スコシア州、プリンスエドワード島、これらの州はルールが違い、その日は祝日ではない。
アメリカのサンクスギビング
日程:11月4週目の木曜日
一般的には、木曜~日曜の4日間の休暇を取る
一年で最も忙しい旅行シーズン。
七面鳥の丸焼きは非常に手の込んだ料理。アメリカ映画では前の日から仕込んで、ママさん達は大忙しというシーンが定番です。
ちなみに七面鳥は、カナダのスーパーで、一匹3~4千円くらいで売られてました。鶏より3倍くらい多きい七面鳥の中に詰め物をして、それをオーブンでじっくり火を通すわけで、よほど気合が入ってないと無理な料理です。
ところでイベントで人が一斉に動く当たり、どこかの国に似てませんかね?
そう、日本です。アメリカの感謝祭ウィークは日本のGWを連想してしまう。大型連休に人が押し寄せて大渋滞を起こす、これはアメリカから来た文化としか思えないいわけです。特にヨーロピアンは逆で、あわただしい休暇を嫌います。
Thanksgiving in America vs. Thanksgiving in Canada こちらのサイトを参考にしました。英語やさしめです。リーディングにどうぞ。
カナダサンクスギビングの過去と現在 【黒い歴史があるって本当?】
今回のサンクスギビングでなんだかおかしな話を耳にしました。
私「 サンクスギビングってそもそも何なの?? 」
カナダ人「 実はカナダのサンクスギビングには黒い歴史があって、、、 」
となんやらまじめに語りだした一人のカナダ人。
「 カナダのサンクスギビングの背景には、植民地時代にヨーロッパ人が、原住民に病原菌をバラまいて、大量虐殺したという黒い歴史が背景にある。 」
とかなんとか、、、なんじゃそれ?という事で事実を調べました。
カナダの収穫祭の起源とは?
1578年 ヨーロッパから来た植民者が、長旅を生き延びたことに感謝するという意味で食事をした。これがカナダの感謝祭の起源という説がある。
1606年 ヨーロッパ人と原住民が共に食事会を開いた。ヨーロピアンが栄養出張にならないようにという目的があったようだが、同時に原住民にヨーロッパ人を受け入れさせるような意図が背後にあった。
原住民は、彼らに現地での生活の仕方を伝授し、その代わりヨーロッパ人は彼らを宴に招待し贈り物等をする。好意的に受け入れた原住民に対し、その土地を支配しようという意図がある入植者。その後両者の関係は悪化し、戦争が始まる。
そのころ、ヨーロッパ人によってペスト菌がアメリア大陸へ持ち込まれたようだが、これは意図的ではないと思われる。当時は今のような検疫検査はもちろんない。ただ植民者達が原住民を虐殺し土地を奪ったのは事実であり、忘れてはいけない過去には違いないです。
これらは北アメリカの植民地時代の話であり、この歴史を今の感謝祭と結びつけるのは少しかけ離れている気もするが、多くのカナダ人やアメリカ人にとっては感謝祭とこの黒い歴史は切っても切り離せないというのが、現状のようです。
カナダに収穫祭が定着した歴史
1621年 アメリカマサチューセッツで初めて収穫の祝いが行われる
1750年代 アメリカで七面鳥やカボチャで祝うという文化が始まる
1870年代 カナダにアメリカスタイルの感謝祭文化が持ち込まれる
1879年 カナダで感謝祭は正式に休日になるが、日程は何度か変更されている。
1957年 カナダでは10月の第2日曜日に毎年感謝祭が行われるという現在の日程に決まった。
もともとは原住民が収穫を祝ったものだとされるが、現在のカナダでは国民の祝日として、ご馳走を食べて共に過ごすという家族イベントになっている。
The odd, complicated history of Canadian Thanksgiving こちらのサイトを参考にしました。少し難しいけど英語の勉強にどうぞ。
2020年のカナダサンクスギビングの日程は?
2020年 10月12日(月)
ただ10月の2週目の月曜日がThanksgivingday(祝日)ですが、カナダでは中日の日曜日にお祝いをする家庭が多いようです。
最後に
カナダは日本のように、暗黙のルールみたいなものが本当に少ないと肌で感じます。バレンタインもクリスマスも、世間に流さることなく、それぞれの国の文化で楽しむ、そんな自由なカナダはオープンで、誰でもウェルカムな雰囲気です。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
のまどちゃんブログでは、現在は英語翻訳で生活しつつ、3大陸に住んだ経験を通して、型にハマらない生き方を提案してます。海外に住みたい人やフリーランスで自由に働きたい人も参考にどうぞ。